「小1の壁」と向き合う家族のコミュニケーションをサポート、コクヨのIoTデバイス「Hello! Family.」

 コクヨは、多様化するワークスタイルやライフスタイルに合わせた、次世代の家族コミュニケーションをサポートする新ブランド「Hello! Family.」を発表。新入学を控え「小1の壁」を乗り越えるポイントは? 辻希美さんと加藤紀子さんが登壇した発表会のようすをレポート。

教育・受験 小学生
次世代の家族コミュニケーションをサポートする新ブランド「Hello! Family.」を発表
  • 次世代の家族コミュニケーションをサポートする新ブランド「Hello! Family.」を発表
  • 「Hello! Family.」を体験する辻さんとプロジェクトリーダーの山本容子さん
  • 家族が離れていても「今、どこで、何をしている」を楽しみながら手軽に伝え合うことができるスマートフォンアプリと4種のIoTデバイスを展開
  • 「はろここ」。カラーはホイップグリーン、マシュマロピンクの2色展開
  • 「はろここ」専用ソフトカバーは3種類がラインナップ
  • 「はろここ」使用イメージ
  • 「はろたぐ」。カラーはキャンディーグリーン、マンゴーイエローの2色
  • 「はろたぐ」は、家の鍵などの必需品、水筒や傘などの携行品に取り付けることを想定

 コクヨは、多様化するワークスタイルやライフスタイルに合わせた、次世代の家族コミュニケーションをサポートする新ブランド「Hello! Family.」を発表。第1弾シリーズとして小学校低学年の子供をもつ共働き世帯向けに、家族が離れていても「今、どこで、何をしている」を楽しみながら手軽に伝え合うことができるスマートフォンアプリと4種のIoTデバイスを展開する。

 4児の母であるタレントの辻希美さんと、教育ジャーナリストの加藤紀子さんをゲストに交えて行われた新製品発表会のようすをレポートする。

「小1の壁」を乗り越える4種のデバイス

 まず初めに登壇したのは、「Hello! Family.」プロジェクトリーダーを務める経営企画本部イノベーションセンターの山本容子さん。現在小学5年生の男の子、小学1年生の双子の女の子を育てるワーキングマザーだ。自身が「小1の壁」にぶつかった体験がもとになったという本事業の着眼点についてこう語る。

 「『小1の壁』とは、子供が小学生に上がる際、学校・学童保育と保育園・幼稚園の違いや、夏休みや春休みといった長期休暇の預け先の調整など、親にとっての悩みが発生する現象です。持ち物や宿題、勉強のサポート、親が知らないところで交友関係や行動範囲が広がることによる心配も尽きません。私自身、子供には自立してほしいと願う一方で、宿題やった? これはやった? と干渉してしまい、コミュニケーションがうまくいかないこともありました。そんな葛藤を経て、子供の自立を促しつつも安心安全を叶え、同時に子供の“今”をもっと知りたいという思いをこの製品で実現しました」(山本さん)。

 製品開発にあたってのアンケート調査によると、現在共働き世帯は6割を超え、専業主婦世帯よりも圧倒的に多くなっているという。そのうちの約7割が「小1の壁」に直面した経験をもち、仕事と子育ての両立の難しさがうかがえる。そんな現代の家族のコミュニケーションの課題を「家族の“今”はもっとつながる」というコンセプトでサポートしてくれるのが「Hello! Family.」だと解説した。

辻希美さんが「Hello! Family.」を体験!

 「Hello! Family.」が目指すのは「監視でも管理でもない新しい見守りのかたち」。今回その第1弾として披露されたのが、子供の位置情報を確認できるGPS「はろここ」、子供の持ち物につけることで忘れ物チェックができるタグ「はろたぐ」、マイク・カメラ付きで簡単にスマホへ音声メッセージを送信できるモニター「はろもに」、押すだけでスマホへメッセージを通知できるボタン「はろぽち」の4種類のIoTデバイスだ。

家族が離れていても「今、どこで、何をしている」を楽しみながら手軽に伝え合うことができるスマートフォンアプリと4種のIoTデバイスを展開

 ステージには4児の母として育児に励む傍ら、テレビ出演やブログ、SNSなどで幅広く活躍するタレントの辻希美さんが登場。山本さんの商品レクチャーを受けながら、実際に「Hello! Family.」を手にとって体験した。

 これまでに3人のお子さんの小学校入学を経験している辻さん。特に一番上の子が小学生になったときには、登校する姿を電信柱に隠れて見守ったり、下校の時間に学校の門の前で待っていたりしたというエピソードを話してくれた。

「Hello! Family.」を体験する辻さんとプロジェクトリーダーの山本容子さん

 「はろここ」は、ランドセルや習い事のカバンなどに取り付けることにより、今子供がどこにいて、どの道を通ったのかが連動したスマホアプリの地図上に表示されるGPS機能が搭載されている。「帰りが遅く心配なときに、リアルタイムで居場所が知ることができるのはとっても有難いですね。カバーも可愛くて、着せ替え感覚で付け替えられるので子供も気に入って使ってくれそうです」と辻さん。

「はろここ」。カラーはホイップグリーン、マシュマロピンクの2色展開
専用ソフトカバーは3種類がラインアップ
使用イメージ

 「はろたぐ」は持ち物の現在地を確認することができるICタグ。子供が「はろたぐ」をつけた持ち物を「はろここ」とセットで持ち歩くことで、子供が忘れ物をせずに目的地に到着したかどうか、保護者のスマホアプリに通知される。辻さんも「外出先で傘を無くしてくることがしょっちゅうあるので、これがあれば『どこに置いたっけ?』と探し回ることもなくなりますよね。傘や水筒、上着…自転車の鍵など、子供じゃなくても失くしがちなので、年齢問わずに身に付けたいアイテムですね」と感心しきり。

「はろたぐ」。カラーはキャンディーグリーン、マンゴーイエローの2色
家の鍵などの必需品、水筒や傘などの携行品に取り付けることを想定

 「はろぽち」は留守番などで1人で過ごしている子供が、ボタンをポチッと押すことで保護者のアプリにメッセージが届くというもの。帰宅したとき、手を洗ったとき、宿題が終わったとき「はろぽち」を押せば、離れていても親がすぐにリアクションを返せるなど、楽しく習慣化を促してくれるアイテムだ。「シールで子供好みにカスタマイズできるのも楽しいですよね。ポチっと押すのが楽しくて、『押したくて宿題をがんばる』というようにモチベーションアップにもなりそう」(辻さん)。

「はろぽち」。顔シールや台紙で自分好みにアレンジできる
玄関やリビング、子供部屋などいろいろな場所に置いて「ポチッ」

 「はろもに」は、スマホとメッセージ交換ができるマイク・カメラ付きモニター。スマホを持たせるにはまだ早いと感じる子供とのコミュニケーションにぴったりだ。また、その日のスケジュールや「やることリスト」を登録し、完了するとスマホに通知が届くので、子供の頑張りをすぐに応援できる。さらに「3時にピアノ」のように習い事の登録をしておけば、音と光で通知し、子供が1人で習い事に行くこともサポートしてくれる。「私も子供から“ママお仕事がんばって”ってメッセージが届いたら頑張っちゃおう! って思います。離れていてもお互いがつながっている感じがして良いですね」(辻さん)。

「はろもに」。アイシングターコイズ、シュガーピンクの2色展開
カメラ付きで、メッセージと一緒に子供の表情も知らせてくれる
4つのデバイスをつなぐ「ハロファミアプリ」。家族の居場所や移動経路の確認はもちろん、メッセージの交換、子供がどんな1日を過ごしたかタイムラインで見ることができる

親子のコミュニケーションが成長の土台をつくる

 続いて、ステージには17万部を超えるベストセラー『子育てベスト100』の著者である教育ジャーナリストの加藤紀子さんが登壇。「親子のコミュニケーション」をテーマにトークセッションが行われた。話題はまず「子育てについて大切にしていること」について。

 辻さんは「うちは基本自由がモットー。4人の子育てをしていて実感するのは、子供の成長はひとりひとり全然違うということ。同じ親から生まれて同じ環境で育っても、性格も成長のスピードも得意なことも違うので、周りと比べない、その子その子を見てあげることを夫婦で意識して子育てをしています。最初のころは慣れない子育てでいっぱいいっぱいになることもありましたが、『こうすることが当たり前』という概念を取っ払ったときに、すごく自分も楽になれましたね」と振り返った。

「周りと比べない、その子その子を見てあげるというのは夫婦で意識して子育てをしています」と4人の子育てについて語る辻さん

 これに対し加藤さんは「周りと比べないというのは、子育ての核心をついています」と感心。自分はこのままで良いんだと思えることが子供の自己肯定感につながるという。

 続いて、これまでの取材経験や最新研究などから得た、“親子のベストなコミュニケーション方法”について尋ねられた加藤さん。

 「傍から聞いてもよくわからないような、本当に何気ない親子の会話ってありますよね。実は、親子関係ってそういう何気ない会話の積み重ねが大切なんです。子供にとって、僕は(私は)ここにいても良いんだという心理的な安心感というのは、実はそういうコミュニケーションから培われるということに意外とみなさん気づいていないんじゃないかなと思います。ささやかなコミュニケーションというのが、子供のメンタルの安定や、学力を含めたいろいろな力の土台に不可欠なんです」(加藤さん)。

 さらに加藤さんは「働きながら子供を育てるって本当に大変。最低限のことをやるだけでも大変ですよね」と子育て世代をねぎらう。忙しいと親子で会話をする余裕もなくなりがちだが、そこは「Hello! Family.」のようなツールを使って、細切れの時間でも良いので子供にリアクションをしてあげてほしいという。「子供はやはりお父さんお母さんが大好きなんです。世界で一番大好きな人が、あなたのこと聞いてるよ、認めてるよと伝えてあげることが何よりも大切なんです」と子供目線に立ったアドバイスを伝えてくれた。

 これに対し「4人もいると『ママ、聞いて聞いて!』が絶え間なくて。忙しいとなかなか時間をとってあげられないこともあって…今の話を聞いてちょっと反省しています」と辻さん。子育ての悩みについて聞かれると「子育てをしていると、日々、悩みは尽きません。でも子育てで悩むことがすごく幸せなんだなって夫婦で思っています。子供の悩みがあるということは、親としてもすごく成長させられていると思うので」と母親としての心境を語ってくれた。

 また、2年後には末っ子が小学校に入学すると明かした辻さんは、「4人育てていても、末っ子は末っ子で1人目の感覚でいるので、心配なことはたくさんあります。でも、今のうちから『Hello! Family.』を使ってコミュニケーションを習慣付けていれば、自分も子供も安心して新1年生の生活を送れるかな。スマホはまだ早いという年齢の子でも、これを持つことで携帯に近づけたという喜びを感じそうですね」と「Hello! Family.」への期待を寄せた。

 最後に加藤さんは、「今の小学校は、英語やプログラミング、探究学習があったりと親世代が経験したのとまた違う教育環境なんですよね。自分が経験してないぶん心配になることもあると思うのですが、「Hello! Family.」アプリには1日の中でやることをリスト化し、共有できる機能があるので、ぜひ活用して学びのサポートにつなげてほしいですね。離れていても双方向のコミュニケーションが実現できるという点がとても良いです」と、教育ジャーナリストの視点から「Hello! Family.」の魅力について伝えてくれた。

 「お母さんも安心して仕事をして、子供もおうちで安心して過ごせる。そんな時代が来たらいいなと思います」(辻さん)

大事なのは「小さな達成感の積み重ね」

 小学校に上がると同時に気になりはじめるのは、やはり子供の勉強や学力について。わが子が“学びに向かう力”を養うために、親としてどうサポートしていくのが良いか、加藤さんにリセマム読者に向けてアドバイスをいただいた。

 「高学年になってからいざ机に向かおうとしても、勉強が難しくなりハードルがどんどん上がってしまいます。お子さんが学びに向かう力を養うためには、やはり小さいうちからの習慣付けが大切。低学年のうちは特に、小さなことでも子供の勉強を応援してあげることがポイントです。いきなり大きなタスクを掲げるのではなく、プリントが1枚終わったら、学校の宿題が1つ終わったらというように、子供が達成しやすい目標を設定すること。そうやってスモールステップでクリアしていく達成感を何回も得ることが、また次もがんばろうというモチベーションにつながるのです」(加藤さん)。

「やることリストなどの機能をうまく使って、まずは達成しやすい目標を作ること。その場その場で子供を応援してあげることが自信になり、子供が自ら学びに向かう力につながります」(加藤さん)

 「ですが、子供のやる気やモチベーションというのは一瞬でなくなったり変わったりしてしまうもの。宿題が終わってずいぶん経ってからほめてもらうよりも、終わったその瞬間にほめてもらうほうが子供はうれしいものですよね。『はろぽち』や『はろもに』のように、双方向のコミュニケーションツールがあれば、親御さんが側にいなくても『やったね』『がんばったね』とすぐにリアクションを返してあげることができます。こういったツールを大いに活用して、そのときそのときでちゃんと子供をねぎらって、応援してあげる。そういうコミュニケーションの積み重ねが、学力の土台作りには欠かせないということを知っておいてほしいと思います」(加藤さん)。


 3月29日に発売した「はろここ」「はろたぐ」は、「Hello! Family.」公式サイトを経由のうえ、コクヨ公式ステーショナリーオンラインショップにて購入できる。3月29日から5月31日まで、「はろここ」と「はろたぐ」をセットで購入した人に「はろここ専用ケース」をプレゼントするキャンペーンを実施。「はろもに」、「はろぽち」は2023年夏発売を予定している。

 新入学を控え「小1の壁」に不安を抱える親御さんも、親子のコミュニケーションをよりポジティブなものにしたい方も、すべての親子の笑顔につながる「Hello! Family.」を活用してみてはいかがだろうか。

《吉野清美》

吉野清美

出版社、編集プロダクション勤務を経て、子育てとの両立を目指しフリーに。リセマムほかペット雑誌、不動産会報誌など幅広いジャンルで執筆中。受験や育児を通じて得る経験を記事に還元している。

+ 続きを読む

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top