5月から熱中症対策を始める人は3割、水分補給も不十分

 熱中症対策を始める時期としてベストだと思う時期の最多は5月だが、実際に5月に対策を始める人はわずか3割であることが、タイガー魔法瓶が行った調査から明らかになった。こまめな水分補給ができていない人が過半数以上という結果も。

生活・健康 保護者
熱中症対策は何月から始めるのがベストか/実際に対策を始めるのは何月か
  • 熱中症対策は何月から始めるのがベストか/実際に対策を始めるのは何月か
  • 過去に熱中症と診断されたことはあるか
  • 熱中症対策グッズで外出時に持ち運ぶものは/外出時に水筒を持ってでかけるか
  • 水筒に何を入れているか
  • 外出時、何回くらい水分補給をするか
  • 外出時、何回くらい水分補給をするか(水筒もっていく・持っていかない別)
  • 水筒にスポーツドリンクを入れるのは良くないと聞いたことがある?/スポーツドリンクを入れられる水筒があるのを知っている?
  • 外出中にこのような症状になったことはある?

 熱中症対策を始める時期としてベストだと思う時期の最多は5月だが、実際に5月に対策を始める人はわずか3割であることが、タイガー魔法瓶が行った調査から明らかになった。こまめな水分補給ができていない人が過半数以上という結果も。

 正しい熱中症対策としてマイボトルによる水分補給を推奨しているタイガー魔法瓶は、熱中症対策を始めた方が良いと多くの専門家が伝えている5月にどのくらいの人が対策を始めているのかを調査した。調査期間は2023年4月21日から4月28日、全国の10代から50代の男女を対象にインターネットで実施。サンプル数は526人。

 体を暑さに慣れさせる「暑熱順化」には数日から2週間程度の時間が必要と言われている。本格的な夏を迎える前の5月は、多くの人が暑さに慣れていない状況であるため、熱中症に注意が必要。その5月を熱中症対策を始めるベストな時期だと回答した人は最多の38.2%。しかし、回答者のうち、実際に5月から対策を始めている人は31.3%にとどまり、時期に関わらず熱中症対策自体をしないと答えた人も15.9%という結果になった。5月から始めた方がいいと思っている人でも、実際にはほとんどの人が5月には対策をとっていないことがわかる。

 また、過去に熱中症と診断されたことのある人は全体の約3人に1人であった。体の不調を感じていても病院を受診して診断を受けていない人もいることを考えると、実は熱中症だったという人はもっと多いと推察される。

 熱中症対策をしている人の中で、熱中症対策グッズで持ち運ぶものの最多は「水筒(62.6%)」で、「帽子(33.0%)」「日傘(31.6%)」と続く。また、時々でも水筒を持っていくと回答した人も含めると、74.9%の人が「5月~8月の外出時に水筒をもって出かける」と回答している。

 初夏(5月~6月)の外出時、1日に何回くらい水分補給をするか尋ねたところ、3回以上水分補給ができているのは3割のみという結果になった。水分補給を意識していない人が45.4%、0~2回という人も19.3%という結果になり、こまめな水分補給ができていない人が過半数以上いることがわかった。

 さらに、「水筒をいつも持って出かける人」と「持っていかない人」の間には大きな意識の差が見られ、7回以上水分補給をしていると答えた人は、「水筒をいつも持って出かける人(20.8%)」が「持っていかない人(6.8%)」に比べて3倍多かった。また、水筒を持っていかない人では、外出時の水分補給の回数を意識したことがない人も67.4%と、水筒をいつも持っていく人(29.5%)に比べ、2倍以上多い結果となった。

 服部益治医師によると、3年超の「コロナ禍」の自粛生活にともなう活動・運動不足で、誰もが筋肉量減少で、熱中症に陥りやすい身体に変化しており、熱中症対策が一層必要。一度にたくさん飲むと腎臓が「体内洪水」を回避するため排尿を優先し、飲水の効果半減となるため、1時間ごとのこまめなコップ1杯程度の水分補給が大切だという。

《中川和佳》

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