生成AI、教育現場の活用…保護者6割「賛成」

 生成AIの教育現場での活用について、子供をもつ親世代の約6割が「賛成」しているものの、自らの使用経験がなく、判断しかねている親も一定数あることが2023年8月30日、イー・ラーニング研究所が公表した調査結果から明らかとなった。

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Chat GPTなどの生成AIを教育現場で活用することに賛成ですか
  • Chat GPTなどの生成AIを教育現場で活用することに賛成ですか
  • 生成AIについて知っていますか
  • 賛成意見の人へ「特にどんな点に期待しますか」
  • 反対意見の人へ「反対の理由を教えてください」
  • 子供はChatGPTなどの生成AIをいつからから活用するべきだと思いますか
  • 生成AIの教育現場での活用について特にどの点が問題だと感じますか
  • 生成AIを教育現場で活用するためにどんな取組みが必要だと思いますか
  • 家庭学習でも生成AIを使いたいと思いますか

 生成AIの教育現場での活用について、子供をもつ親世代の約6割が「賛成」しているものの、自らの使用経験がなく、判断しかねている親も一定数あることが2023年8月30日、イー・ラーニング研究所が公表した調査結果から明らかとなった。

 「チャットGPTなど生成AIの教育現場での活用に関する意識調査」は7月4日~27日の期間に、全国の子供をもつ親や、親族に子供がいる人を対象に紙面調査を実施。計498人の回答をもとに集計している。

 生成AIの認知度は、「名前だけ知っている」186人と「使ったことはないが機能などは知っている」166人という回答が多く、「知らない」との回答は47人。一方、「日常的に活用している」「何度か使ったことがある」はあわせて99人となり、認知度は高いものの、日常生活への浸透はまだ進んでいないことがわかった。

 教育現場での活用は「賛成」60%、「反対」4%、「わからない」36%。このうち「賛成」意見の人に、期待する点を尋ねたところ、1位「効率よく学習できる点」、2位「将来的に使いこなせるようになるべきツールである点」、3位「主体的に物事を調べるようになる点」があがった。

 一方、「反対」意見の人に、その理由尋ねると、1位「思考力が育たなくなると思うから」、2位「考えずに何でも聞いてしまう癖がついてしまうから」、3位「誤った情報を学習してしまう可能性があるから」という結果となった。

 生成AIを教育現場で活用するための必要な取組みは、「生成AIに潜む課題を子供に理解させる」320人がもっとも多く、ついで、「生成AIを使う場合や時間、科目などを具体的に決める」233人、「親の理解を高める」216人。生成AIを活用すべき学年は、「小学校低学年」と「小学校高学年」に多くの回答が集まった。

 最後に、家庭学習でも生成AIを使いたいと思うかを尋ねたところ、8割近くが「はい」と回答し、活用には意欲的であることが明らかとなった。家庭学習で利用する際に注意する点は、「生成AIを使う学習と使わない学習で分ける」がもっとも多く、「親の目が届く場所で生成AIを使うようにする」「生成AIを活用して作られた文章などをチェックする」が続いた。

《川端珠紀》

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