上場企業の管理職、目指す女性はわずか2割

 女性リーダーが活躍する社会への転換が期待される中、プロフェッショナルバンクの調査結果から2024年5月21日、上場企業の管理職を目指す女性一般社員がわずか2割程度にとどまることが明らかとなった。

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将来、管理職に就きたいと思うか
  • 将来、管理職に就きたいと思うか
  • 管理職になって良かったと思うか
  • 管理職を目指した(引き受けた)動機と課題やハードル
  • 女性リーダーが活躍しているか/ロールモデルとなる女性社員はいるか
  • 会社の職場文化や制度について女性のキャリア成長や昇進をサポートしていると思うか

 女性リーダーが活躍する社会への転換が期待される中、プロフェッショナルバンクの調査結果から2024年5月21日、上場企業の管理職を目指す女性一般社員がわずか2割程度にとどまることが明らかとなった。

 「女性活躍・管理職」に関する意識調査は2024年3月21日~24日、上場企業の女性正社員1,024人を対象にインターネットで実施された。

 女性一般社員に「将来、管理職に就きたいと思うか」という質問をしたところ、「とてもそう思う(4.7%)」「そう思う(17.7%)」「あまり思わない(41.7%)」「まったくそう思わない(35.9%)」と、管理職に就きたいと思う女性一般社員はわずか2割程度にとどまった。管理職を目指すうえでの課題やハードルは、「業務負荷や責任の増大(61.6%)」「仕事とプライベートの両立(56.0%)」「労働時間の長さ(44.8%)」との回答が上位となった。

 一方、女性管理職に「管理職になって良かったと思うか」と質問したところ、「とてもそう思う(31.3%)」「そう思う(47.6%)」「あまり思わない(17.8%)」「まったくそう思わない(3.3%)」と、実に約8割が管理職になって良かったと感じていることがわかった。

 管理職を目指した(引き受けた)動機は、「よりやりがいのある仕事に就きたかったから(26.6%)」「もっと仕事の上で成長したかったから(22.3%)」「給料が上がるから(20.7%)」。女性管理職として活躍するうえで、感じている課題やハードルは、「仕事とプライベートの両立(45.6%)」「業務負荷や責任の増大(41.9%)」「労働時間の長さ(40.5%)」が上位にあがった。

 また調査により、「女性リーダーが活躍している」と感じている女性は6割以上、自社において「女性の活躍を推進する文化や体制が醸成されている」と思う割合が約7割にのぼることが明らかとなった。女性の活躍を推進するうえで有効だと感じる取組みは「出産・育児支援」「産休・育休からの復職支援」など、仕事・育児の両立支援に回答が多く集まった。

 日本政府は2023年6月に女性活躍・男女共同参画の重点方針(女性版骨太の方針)を決定。東証プライム市場上場企業に対して女性役員の比率を2030年までに30%以上にする「203030」という目標を設定している。

《川端珠紀》

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