おこづかいが不足、小中高生はどうする? お金について調査

 小学生の7割強、中学生の8割強、高校生の約8割が、おこづかいを「もらっている」ことが、金融広報中央委員会の調査により明らかになった。また、おこづかいが不足した経験は、学年段階が上がるにつれて増える傾向にあった。

生活・健康 小学生
おこづかいの有無
  • おこづかいの有無
  • おこづかいをもらっている相手(複数回答)
  • 小学生のおこづかいのもらい方
  • 小学生のおこづかい額
  • 中学生・高校生の1か月のおこづかい額
  • 中学生・高校生のおこづかいをもらうにあたっての前提条件
  • お年玉をもらった相手(複数回答)
  • お年玉の総額
 小学生の7割強、中学生の8割強、高校生の約8割が、おこづかいを「もらっている」ことが、金融広報中央委員会の調査により明らかになった。また、おこづかいが不足した経験は、学年段階が上がるにつれて増える傾向にあった。

 金融広報中央委員会が実施した第3回「子どものくらしとお金に関する調査」は、学校での金融教育の支援活動の参考とするため、「おこづかい」「お年玉」「インターネット利用」など、子どものお金にまつわる日常生活、お金に関する意識・行動、金融経済に関する基本的な知識などを調査したもの。小学校111校16,329名、中学校83校13,131名、高校96校20,689名から回答を得た。調査期間は2015年12月~2016年3月。

 小学生のおこづかいについて、低学年で72.9%、中学年で73.0%、高学年で73.2%の児童が「もらっている」と回答した。もらう相手は「親」がもっとも多かったが、「祖父母」からもらっているという回答も4割を超えた。低学年と中学年では「ときどき」もらう児童が多かったが、高学年になると「月に1回」という回答がもっとも多かった。おこづかい額は、「月に1回」もらっている児童では500円、「ときどき」と回答した児童は低学年・中学年で「100円」、高学年では「1,000円」がもっとも多かった。おこづかいの使い道は、「おかしやジュース」がもっとも多く、低学年では「おもちゃなど」、中学年・高学年では「ゲームソフトやおもちゃ類」が続いた。

 中学生と高校生では、おこづかいを「もらっている」という生徒は中学生で83.2%、高校生で80.9%だった。中学生の1か月のおこづかいの額は「1,000円」がもっとも多く、平均で2,536円。高校生では「5,000円」がもっとも多く、平均で5,114円だった。また、おこづかいをもらうにあたり、「何の前提条件もない」と中学生の74.2%、高校生の82.7%が回答した。おこづかいの使い道は、中学生・高校生とも「友達との外食・軽食代」がもっとも多く、ついで「おやつなどの飲食物」だった。

 お年玉は、小学生・中学生・高校生のほとんどが「もらった」と回答。もらう相手は「祖父母」が最多だった。お年玉の総額は、小学生の低学年で「10,000円くらい」、中学年・高学年で「10,000円~19,999円」、中学生・高校生では「10,000円~50,000円未満」がもっとも多かった。取扱いは、小学生では「銀行や郵便局などに貯蓄(預金や貯金)する」、中学生・高校生では「おこづかいとして管理し、不足する部分にあてる」がもっとも多かった。

 おこづかいが不足した経験を聞くと、小学生低学年・中学年で4割強、高学年で約5割、中学生・高校生で5~6割が「よくある」「ときどきある」と回答。その時の対応では、小学生は「買いたいものをがまんする」、中学生・高校生では「次のおこづかいまで我慢し、節約する」がもっとも多かった。

 「携帯電話(ガラケー)」「スマートフォン」は小学生の約3割、中学生の約5割、高校生の約9割が保有しており、パソコン・タブレット端末は中学生・高校生の約3割が保有していた。インターネットは、小学生の中学年で7割弱、高学年で8割強、中学生で約9割、高校生で9割強が利用している。インターネットを「パソコン」から利用している児童・生徒は7割前後、「スマートフォン」から利用しているのは中学生で約6割、高校生で約9割だった。利用目的は、「調べものをする」がもっとも多く、「友達と情報交換をする」「映画・動画を見る」「ゲームをする」が続いた。

 トラブルなどの経験を聞いた質問では、「迷惑メールが送られてきた」がもっとも多く、中学生で3割弱、高校生で約5割が経験していた。中学生では「買ったものが不良品だったが、交換してもらえなかった」「通信販売で買ったものが、考えていたものと違っていた」「ゲームやアプリなどでお金を使いすぎた」、高校生では「通信販売で買ったものが、考えていたものと違っていた」「掲示板やSNSで個人的なことを書いてみたり、書き込まれた」「インターネットを通じて知り合った人と会ってみた」が続いた。

 第3回「子どものくらしとお金に関する調査」では、ほかにも貯蓄やアルバイト、お金についての意識、金融経済の知識などについて調査している。調査結果の詳細は、金融広報中央委員会のWebサイト「知るぽると」で見ることができる。
《外岡紘代》

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