2017年の台風ピークは9月の予想、9-10月は関東に接近の恐れ

 例年7月頃から発生が多く見られる台風について、ウェザーニューズが2017年の「台風傾向」を発表した。今シーズンの台風発生数は、平年並みの27個前後となる見通しで、9月をピークに10月まで多い予想。9月以降は関東に接近する恐れもあるという。

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2017年 おもな台風の進路・「台風傾向2017」ウェザーニューズ
  • 2017年 おもな台風の進路・「台風傾向2017」ウェザーニューズ
  • フィリピン近海の対流活動と太平洋高気圧の関係・「台風傾向2017」ウェザーニューズ
  • 正のインド洋ダイポールモード現象 模式図・「台風傾向2017」ウェザーニューズ
  • エルニーニョ現象 模式図・「台風傾向2017」ウェザーニューズ
  • 弱いまたは中程度のエルニーニョに移行した年の台風発生数(月別・年間)・「台風傾向2017」ウェザーニューズ
 例年梅雨が明けるとその動向が気になる台風。ウェザーニューズは5月30日、2017年の「台風傾向」を発表した。今シーズンの台風発生数は、平年並みの27個前後となる見通しで、9月をピークに10月まで多い予想。9月以降は関東に接近する恐れもあるという。

 2017年は、6月以降に段々とフィリピン近海で対流活動が活発になり、台風のもととなる多数の積雲や積乱雲が発生しやすくなることから、台風の発生位置はフィリピン近海となるケースが多くなる予想。台風は高気圧の縁を時計回りに進むため、台風が発生した場合、7~8月は沖縄から中国大陸へ向かう進路が多くなり、9月以降に偏西風が南下してくると、台風は東シナ海を北上し日本海から北海道へ向かう進路が多くなるという。このタイミングで関東に接近する可能性が高まる。

 今シーズンは、インド洋東部で海面水温が平年より低く、西部で平年より高くなる「正のインド洋ダイポールモード現象」と、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけての海面水温が平年より高くなる「エルニーニョ現象」が発生するとみられている。

 「正のインド洋ダイポールモード現象」が発生すると7~9月の台風の発生数は多くなる傾向があり、一方で「エルニーニョ現象」が発生すると7~9月の台風の発生数は少なくなる傾向にあることから、2017年はこれら2つの現象が相殺し、台風発生数は平年並みの27個前後となる予想。台風の発生は7月から増え始め、9月をピークに10月まで多くなるようだ。

 ウェザーニューズでは、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」の「おしらせ」や、Webサイト「台風傾向2017」で台風の最新見解や情報を発信。また、GPS機能を利用して現在地の最新の気象情報をスマホにプッシュ通知で知らせる「スマートアラーム」機能も提供。台風シーズンを安全に過ごすために利用してほしいと呼びかけている。
《畑山望》

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