手足口病が感染拡大、全国で警報レベル…13週連続の増加

 おもに夏場に乳幼児を中心に流行する「手足口病」が、全国で感染拡大している。第25週(6月17日~23日)に報告された定点あたりの患者報告数は6.31人となり、約5年ぶりに全国で警報レベルの目安を超えた。2024年7月4日には、新たに神奈川県なども流行警報を発令している。

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手足口病の発生動向
  • 手足口病の発生動向
  • 手足口病定点あたりの報告数の推移(神奈川県)

 おもに夏場に乳幼児を中心に流行する「手足口病」が、全国で感染拡大している。第25週(6月17日~23日)に報告された定点あたりの患者報告数は6.31人となり、約5年ぶりに全国で警報レベルの目安を超えた。2024年7月4日には、新たに神奈川県なども流行警報を発令している。

 手足口病は、口の中や手足などに水疱性の発疹が出る、ウイルス性の感染症。4歳くらいまでの乳幼児を中心に夏に流行する。

 国立感染症研究所によると、全国の医療機関で第25週(6月17日~23日)に報告された患者数は、定点あたり6.31人となり、13週連続で増加。警報基準となる5人を2019年以来、約5年ぶりに上回った。都道府県別では、三重県16.36人、兵庫県11.12人、滋賀県10.36人、鹿児島県10.02人の順に多い。

 7月4日には、新たに神奈川県などが、第26週(6月24日~30日)の定点あたり患者報告数が警報基準を超えたとして、流行警報を発令。流行警報レベルが続いている自治体でも引き続き、注意を呼びかけている。全国の第26週の感染データは、7月9日に発表予定。

 手足口病のおもな感染経路は、咳やくしゃみによる「飛沫感染」、ウイルスに汚染されたものに触れる「接触感染」、便と一緒に排泄されたウイルスが口に入る「経口感染」。特効薬やワクチンはなく、こまめな手洗い、マスク着用による咳エチケット、排泄物の適切な処理など、基本的な感染症対策が大切になる。

《奥山直美》

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