「考える力を評価する授業」の数は東京大学が特出

 大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会(略称DSS)は3月6日、首都圏の有名9大学の学生約2,000人を対象に行った「考える力を評価している授業」についての調査結果を発表した。

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調査結果概要
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  • 東京大学 調査結果
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 大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会(略称DSS)は3月6日、首都圏の有名9大学の学生約2,000人を対象に行った「考える力を評価している授業」についての調査結果を発表した。

 同調査は、企業が採用面接時に評価している「考える力」に注目し、「(知識だけでなく)考える力を評価している」または「考える力を育成しようとしている」大学の授業の実態を明らかにし、企業・学生・大学(講師)の三者それぞれの参考とすることを目的に行ったもの。

 青山学院大学、慶應義塾大学、上智大学、東京大学、一橋大学、法政大学、明治大学、立教大学、早稲田大学の文系学部4年生約2,000人を対象に対面調査を実施。学生には成績表を持参してもらい、過去に登録した授業から、DSSが設定した基準に該当する授業を挙げてもらい集計している。

 それぞれの基準は、「(知識だけでなく)考える力を評価している授業」については、(1)「試験、レポート、(課題)の内容が 個人の考える力のレベルによって完成度が変わるようなテーマで選考をしている授業」、および、(2)「A、B、C評価のばらつきがあり、A評価以上は3割以下程度の難しさがあると思われる授業」の両方に該当していること。「考える力を育成している授業」については、(1)「授業中に質問・ディスカッション・課題等を実施し、学生に授業中に考えることを意図的にさせている授業」、(2)「授業だけでなく、それ以外の時間でも考えさせるよう課題、準備等をさせている授業」のどちらかに該当していることが、集計の基準となっている。

 調査結果では、「(知識だけでなく)考える力を評価している授業」として学生が挙げた授業数の平均は、東京大学経済学部が16.6、同法学部が15.5と、他大学に比べて特出している。また、立教大学経営学部では「考える力を評価している授業」が8.2、「考える力を育成している授業」が7.0と高く、同学部で実施している「ビジネス・リーダーシップ・プログラム」の影響が伺える結果となった。

 DSSのホームページには、各大学・学部の「(知識だけでなく)考える力を評価している授業」および「考える力を育成している授業」として、3人以上の学生が挙げた授業について、それぞれの講義名・講師・内容を紹介している。
《田崎 恭子》

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