課題は指導者用端末の不足、日本MS「教育ICTリサーチ2018」

 日本マイクロソフトは2018年6月20日、地域や学校のICT環境整備取組状況をまとめた「マイクロソフト教育ICTリサーチ2018」を公表した。学習者用端末は41台以上の「新たな予算枠」獲得に向けた動きが加速。普通教室で教員が使う端末の不足が課題に浮上している。

教育ICT その他
学習者用端末の配備状況
  • 学習者用端末の配備状況
  • 学習者用端末の配備状況(私立学校)
  • 教職員端末の配備状況
  • 普通教室へのWi-Fi環境整備の状況
  • 教職員の働き方改革の取組状況
  • 整備進捗状況のステージ・区分
 日本マイクロソフトは2018年6月20日、地域や学校のICT環境整備取組状況をまとめた「マイクロソフト教育ICTリサーチ2018」を公表した。学習者用端末は41台以上の「新たな予算枠」獲得に向けた動きが加速。普通教室で教員が使う端末の不足が課題に浮上している。

 日本マイクロソフトは2016年から、全国の教育委員会や私立学校を対象にICT環境整備に関する大規模なヒアリング調査を実施。今後のICT化の取組みに役立ててもらおうと、その結果を「マイクロソフト教育ICTリサーチ」として公表している。

 2018年は2月13日~3月30日、電話によるヒアリングで調査を実施。教育委員会は全体の77.6%にあたる1,386件、私立学校は696件から有効回答を得た。

 調査では、「PC教室」「共有端末」「1人1台端末」という3つのステージを設定。さらに端末の導入台数をもとに6つの区分に分類し、従来のPC教室予算に相当する40台以下の配備を「従来の予算枠」、新たな予算取りが必要となる41台以上の配備を「新たな予算枠」としている。

 教育ICT整備計画が「ある」という自治体は56.6%。学習者用端末の配備状況は、「PC教室ステージ」449自治体、「可搬型共有端末(40台以下)」649自治体、「可搬型共有端末(41台以上)」149自治体、「グループ用端末(80台以上)」46自治体、「3.6人/台以上(大型導入)」67自治体、「1人1台端末」26自治体。3年以内の目標では、「新たな予算枠(41台以上)」が前年の407自治体から518自治体に増加している。

 私立学校の学習者用端末の配備状況は、「PC教室ステージ」321法人、「可搬型共有端末(40台以下)」161法人、「可搬型共有端末(41台以上)」69法人、「グループ用端末(80台以上)」58法人、「3.6人/台以上(大型導入)」37法人、「1人1台端末」50法人。3年以内の目標では、「1人1台端末ステージ」が155法人と前年より倍増。「従来の予算枠(40台以下)」と「新たな予算枠(41台以上)」との二極化が進行している。

 一方、指導者用端末の配備状況は、39.3%の自治体が「配備なし」と回答。普通教室で教員が使う端末の配備の遅れが課題として浮かび上がっている。指導者用端末の配備方法は、79.8%が「校務用端末とは別途配備」と回答しているが、「マイクロソフト教育ICTリサーチ2018」では、「校務と教務で2台配備するのではなく、アカウントを切り替えて1台2役にするなどの工夫も必要」と指摘している。

 普通教室へのWi-Fi環境整備について、「あり」と回答した自治体は63.3%と、前年の57.3%から進展。「予定あり・検討中」も9.9%あった。「マイクロソフト教育ICTリサーチ2018」では、児童生徒がICTを活用して学習活動を行うためには、無線LAN環境が欠かせないことから、目標水準の「100%整備」へさらなる推進を求めている。

 このほか、教職員の働き方改革の取組みを推進または検討している自治体のうち、72.5%が「ICT活用の意向あり」と回答。教職員の負担軽減につながる校務支援システムについては、41.5%が「利用あり」と回答している。利用環境は、「クラウド」33.3%、「オンプレミス」66.7%であった。
《奥山直美》

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