公園で子どもが遊べない?約300か所の公園禁止事項を調査

 キャップスアソシエーションが運営する「公園のチカラLAB」編集室が行った公園の禁止事項に関する実態調査によると、首都圏では調査対象の100%、関西圏では調査対象の62%の公園で野球・サッカーを禁止していることが明らかになった。

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野球・サッカーの禁止告知の掲出状況
  • 野球・サッカーの禁止告知の掲出状況
  • 公園の立地状況と禁止看板
  • 中京圏と首都圏・関西圏の禁止看板の表記の違い
 キャップスアソシエーションが運営する「公園のチカラLAB」編集室が行った公園の禁止事項に関する実態調査によると、首都圏では調査対象の100%、関西圏では調査対象の62%の公園で野球・サッカーを禁止していることが明らかになった。

 公園の利用促進に関する情報発信を行っている「公園のチカラLAB」は、子育てに人気のあるエリアの首都圏105か所・中京圏の地方都市93か所・関西圏108か所、合計306か所の公園の禁止事項について実地調査を行った。対象の公園は、街区公園や児童遊園と呼ばれる子どもにとって身近な公園に限定。公園の立地や、実際に掲げられている禁止看板の種類や文言、禁止内容を分類・集計した。

 顕著な結果がみられたのは、野球・サッカーを禁止している公園が、中京圏近隣では22%にとどまるのに対して、首都圏では100%関西圏でも62%にのぼるという点。首都圏や関西圏では、小学生がする野球・サッカーと、乳幼児や幼児が保護者と柔らかいボールを使ってする遊びがひとくくりにされ、画一的にボール遊びが禁止されているところが多くあったという。

 禁止される第一の理由を、都市公園法に基づく条例などで定められている「ほかの公園利用者の迷惑にならないように利用する」という点に触れるからだと「公園のチカラLAB」編集室は分析している。一方で公園周辺の立地状況と禁止強調看板の一定の因果関係はあり、公園近隣の住民からのクレームによるものは、特に公園と住宅が隣接する都市部で起こりやすいと考えられるという。

 加えて、地域によりコミュニティが機能しているかどうかで禁止内容や文言のニュアンスに違いがあることが調査からわかった。中京圏近隣では、自治会のみ、もしくは自治体と自治会の連名で禁止看板が掲出され、「ゲーム形式の野球・サッカーは禁止」「南北のキャッチボールは禁止、東西の方向でやること」など、子どもの遊びに配慮した文言が記されている。その一方、首都圏・関西圏の都市部では自治体のみの表記がほとんどで、苦情があっても相談できるコミュニティがないので、苦情対応として画一的な禁止看板を掲出せざるを得ない状況が見えた。

 「公園のチカラLAB」編集室によると、こうしたキャッチボールができる公園の解禁と「すみ分け」については、国や自治体でもすでに推進していく動きがあり、国では改正された都市公園法に基づいた国土交通省の資料で、ボール遊びなどを一律に禁止するのではなく、地域住民とルールを決めていく協議会設置などの仕組みづくりを提言している。

 自治体レベルでは、乳幼児や幼児と保護者のボール遊びは禁止から除外していると看板が出ているところや、小中学生がキャッチボールなどのボール遊びができる公園を設定し、使える時間帯などをWebサイトで告知している市町村も多数あるという。

 「公園のチカラLAB」における今回の調査では、このほかにも、公園への自転車乗り入れ禁止、花火・爆竹・たき火・バーベキューの禁止、早朝・深夜利用への警告、犬の散歩に関わる禁止・警告などについても調査結果を公開している。
《荻田和子》

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