奈良市、公営放課後児童クラブでの昼食提供事業「満足」約7割

 奈良市は、2018年度の夏休みから公設公営の放課後児童クラブでの昼食(弁当)提供事業を実施している。夏休み期間中の利用率は74.4%。利用した保護者のうち、「満足」「やや満足」と回答したのは合わせて68.1%であった。

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バンビーホーム夏休み昼食提供状況について
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 奈良市は、2018年度の夏休みから公設公営の放課後児童クラブでの昼食(弁当)提供事業を実施している。夏休み期間中の利用率は74.4%。利用した保護者のうち、「満足」「やや満足」と回答したのは合わせて68.1%であった。

 奈良市の放課後児童クラブにおける昼食提供事業は、児童の健全育成および働く保護者の負担軽減を図り、保護者がゆとりをもって児童に向き合えるようにすることが目的。2018年度の夏休みより市内43か所のバンビーホーム(放課後児童クラブ)で昼食(弁当)提供事業を実施している。

 夏休み期間中は、2018年7月20日から9月3日のうち29日間に昼食提供を実施。小学校給食費246円に近くなるように、保護者負担は1食あたり250円。なお、事業継続のため市が1食あたりおよそ100円程度を補助している。

 バンビーホーム児童数は3,236人(2018年9月1日現在)。アンケートは、バンビーホームを利用した保護者を対象に実施した。有効回答者数は591人。調査期間は9月25日から10月5日。

 夏休み29日間のバンビーホームのべ出席者数は7万5,835人。このうち、昼食提供を利用したのは5万6,396人で、利用率は74.4%だった。利用した保護者に満足度を聞いたところ、「満足」40.8%、「やや満足」27.3%、「普通」15.0%、「やや不満」11.7%、「不満」5.4%で、「満足」「やや満足」は合わせて68.1%だった。弁当の量は「ちょうどよい」62.7%がもっとも多く、「多い」18.8%、「少ない」18.6%だった。

 保護者からは、「全国で初の試みとのこと、とてもありがたい」「大変助かった。ほかの自治体のお母さんからはうらやましがられている」など、好評な意見が寄せられている一方で、「キャンセルの期限を前日の午前中などギリギリにしてほしい」「アレルギー対応不可となり残念。今後の対応をお願いしたい」などの意見もあがった。

 児童からは、「友達と一緒に食事ができて楽しかった」「ご飯の量が多くて全部食べられなかった。おかずはおいしかった」「デザートは嬉しい。5年生にはご飯が足りなかった」などの声が寄せられている。

 10月24日には昼食提供事業の懇話会を開催し、夏休みの昼食提供を検証した。そこでは、「白飯の量については給食法などの基準をもとに、高学年用・低学年用と準備してはどうか」「食育の観点からも、弁当をそのまま廃棄することを避けるため、キャンセルの受付を当日に近づける改善や、残った弁当の扱いについて工夫が必要」などの議論が交わされたという。

 奈良市ではアンケートと検証結果を踏まえて、キャンセルが間に合わなかった(余った)弁当を、夏休みはそのまま廃棄していたが冬休みからは当日出席児童で残った弁当を分けることについて保護者にあらかじめ了承をお願いする。キャンセル期限については保護者からも改善の要望が多かったことから、夏休みは3日前までの受付だったところをこの冬休みからは2日前までの受付に改善する。2019年度の夏休みに間に合うよう追加・キャンセルのシステム構築を進めるという対応を取っていくとしている。

◆奈良市ニュース 夏休みのバンビーホーム(放課後児童クラブ)で昼食の提供を開始
《外岡紘代》

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