【大学受験2019】河合塾、全統模試にみる入試動向…国公立大は「文高理低」続く

 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は2018年12月3日、2019年度入試情報の入試動向分析として「第3回全統マーク模試にみる2019年度入試の動向」を掲載した。国公立大と私立大それぞれの全体概況のほか、おもな大学の分析をまとめている。

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河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」
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  • 第3回全統マーク模試にみる2019年度入試の動向(国公立大全体概況)の一部
 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は2018年12月3日、2019年度入試情報の入試動向分析として「第3回全統マーク模試にみる2019年度入試の動向」を掲載した。国公立大と私立大それぞれの全体概況のほか、おもな大学の分析をまとめている。

 河合塾が2018年10月に実施した第3回全統マーク模試は、31万人を超える受験生が参加。受験者数は前年比97%とやや減少したが、既卒生は前年比104%と増加したという。「第3回全統マーク模試にみる2019年度入試の動向」では、模試時に受験生に記入してもらった志望校を集計した結果を踏まえて、2019年度入試の動向を探っている。

 国公立大の志望者について、前期日程は前年比98%、後期日程は前年比96%と減少したが、中期日程については、前年比101%とわずかながら増加。公立小松大や公立諏訪東京理科大など新たに中期日程を実施する大学が増える影響だと分析している。

 大学グループ別では、旧帝大を中心とした難関10大学(北海道大、東北大、東京大、名古屋大、京都大、大阪大、九州大の7大学と東京工業大、一橋大、神戸大)前期日程の志望者は、前年比99%と堅調な人気を示している。大学別にみると、北海道大学(前年比104%)、東京工業大学(同108%)、一橋(同117%)などが増加。東北大は前年度比93%に減少しており、2018年度入試で難化した学部が目立ったことが影響しているようだ。

 河合塾は、国公立大の学部系統別の状況について、緩やかな「文高理低」が続いていると評した。また、大学生の好調な就職状況が続くなか、資格に関する学部系統の人気低迷が見られるという。

 私立大ののべ志望者数は前年比96%にとどまった。入試方式別では、センター試験の成績を利用するセンター方式が前年比95%、大学の個別試験を課す一般方式が前年比97%。また、既卒生は前年比107%となっていることから、国公立大以上に影響がありそうだと分析している。

 大学グループ別では、「早慶上理」「MARCH」「関関同立」といった難関大グループで志望者の減少が見られる。河合塾は私立大の近年の難化傾向の影響をあげ、受験生の安定志向が表れているとコメントしている。

 私立大の学部系統別の状況について、文系学部で軒並み志望者が減少。ただし、2018年度入試で文系学部の難化が顕著であったことから、既卒の志望者はいずれの系統も増加。志望者が減少しているとはいえ、2019年度入試も厳しい状況が続くと見ている。

 そのほか、「第3回全統マーク模試にみる2019年度入試の動向」では、2019年度の注目大の動向、国公立20大学と私立13大学の動向分析を掲載。各資料は、誰でも閲覧できる。
《黄金崎綾乃》

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