9月入学、学校再開受け「直ちに導入を結論づけることはない」文科大臣

 9月入学について、文部科学省の萩生田光一大臣は2020年5月29日、学校再開で授業や学校行事が実施できる状況にあれば、導入を急いで結論づけない方針を明らかにした。一方、第2波などで再び全国的に休校が長期化した場合には検討を続ける考えも示した。

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  • 萩生田光一文部科学大臣の会見
 9月入学について、文部科学省の萩生田光一大臣は2020年5月29日、学校再開で授業や学校行事が実施できる状況にあれば、導入を急いで結論づけない方針を明らかにした。一方、第2波などで再び全国的に休校が長期化した場合には検討を続ける考えも示した。

 9月(秋季)入学・新学期制については、新型コロナウイルス感染拡大防止のための休校が長期化する中、現役高校生などから導入を求める声があがり、全国知事会も検討を要請。政府は導入について議論しているが、日本教育学会や全国連合小学校長会、日本PTA全国協議会などが拙速な導入への反対を表明している。

 萩生田大臣は5月29日の会見で、9月入学について「さまざまな報道が出ているので、私から現在の検討状況を申し上げたい」と語り、関係省庁と連携して課題の整理を行っているところで、与党でもそれぞれの検討会議で議論されていると説明。「子どもたちの学びをきちんと保障していくために何が最善かというところから検討しているものであり、その点は現在もまったく変わりない」と語った。

 そのうえで、「今後の学校再開の中でしっかりと授業や学校行事が実施できるということであれば、直ちに秋季入学の導入を結論づけるということはない」と発言。「仮に新型コロナウイルス感染症の第2波などにより、再び全国的に学校の臨時休業が長期にわたるような状況が発生した場合には、子どもたちの学びを保障するために真に必要なことであれば、学びの時間を確保するためのさまざまな方策を選択肢に入れておく必要があると思っており、引き続き検討は続けていきたい」とも述べた。
《奥山直美》

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