発達障害のある子どものゲーム没頭、36%が「日常生活に支障」

 発達障害の特性があり、ゲームとの関わりに困りごとや悩みがある子どもの85%が「ほぼ毎日」ゲームをすることが、LITALICO発達ナビが発表した調査結果より明らかになった。

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子どもがゲームをする頻度
  • 子どもがゲームをする頻度
  • 1日の中で、子どもがゲームをする時間
  • 子どもがゲームに没頭する度合い
  • 子どもがゲームをすることで生じている問題
  • 子どものゲームに対して対策や工夫をしているか
  • 具体的な対策や工夫
 発達障害の特性があり、ゲームとの関わりに困りごとや悩みがある子どもの85%が「ほぼ毎日」ゲームをすることが、LITALICO発達ナビが発表した調査結果より明らかになった。1日の中でゲームをする時間は「1~3時間」38%が最多であったが、「9時間以上」という回答も8%あった。

 調査は、発達が気になる子どもの子育てのための情報を提供するWebサイト「LITALICO発達ナビ」の会員を対象に実施。発達障害の特性があり、「ゲームとの関わりに困りごとや悩みがある」子どもがいると回答した保護者618名が回答した。調査期間は2018年6月27日~7月16日。

 子どもがゲームをする頻度は「ほぼ毎日」85%がもっとも多く、「1週間に4~5回」「1週間に2~3回」各6%、「1週間に1回程度」2%、「1週間に1回未満」1%が続いた。1日の中でゲームをする時間は、「1~3時間」38%、「3~6時間」33%が多かったが、「6~9時間」12%、「9時間以上」8%という回答もみられた。

 ゲームに没頭する度合いを聞いたところ、36%が「日常生活に支障が出る」と回答。過剰に使用するようになったきっかけについて、「学校でのストレスや不登校」「友人関係がうまくいかない」「オンラインでの交流を好む傾向がある」といった声が寄せられた。また、「過集中」など発達障害の特性が影響していると考える保護者もいた。

 子どもがゲームをすることで生じている問題は、「勉強が手につかない」383名、「朝起きられない」215名、「ものに当たる、壊す」173名、「お風呂に入らない」145名など。そのために対策や工夫をしている保護者は76%にのぼる。具体的には、「ゲームをする時間を決めている」310名、「宿題などの勉強を終えてからゲームをすると決めている」191名などを実践していた。

 LITALICO発達ナビではほかにも、子どものゲームとの関わり方に関する周囲への相談経験の有無や相談先などについて調査結果を掲載している。また、アンケートで保護者から寄せられた「どうやったらゲームの優先順位を下げられるのか」「ゲーム好きな夫にも納得してもらえる説明を仕方」などについて、鳥取大学大学院の井上雅彦教授によるアドバイスも見ることができる。
《外岡紘代》

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