高1生の7割以上は英語資格を受検、最多は英検…河合塾

 河合塾は、現高1生を対象に「英語資格・検定試験に関する意識調査」を実施。7割以上の高1生がすでに何らかの英語資格・検定試験を受けており、そのうち8割は「英検」を受検。学校での対策も半数以上が「英検」であることが明らかになった。

教育・受験 高校生
これまでに英語資格・検定試験を受検したことがあるか(単一回答)
  • これまでに英語資格・検定試験を受検したことがあるか(単一回答)
  • 受検したことが「ある」試験について(複数回答)
  • 通っている学校で英語資格・検定試験についての受検対策指導が行われているか(単一回答)
  • 指導が「行われている」資格・検定試験名について(複数回答)
  • 2020年度から始まる「大学入学共通テスト」で利用したいと考える英語資格・検定試験について(複数回答)
  • 参考資料<英語資格・検定試験一覧>
 河合塾は、2020年度から本格化する大学入試改革を受けて、現高1生を対象に「英語資格・検定試験に関する意識調査」を実施。7割以上の高1生がすでに何らかの英語資格・検定試験を受けており、そのうち8割は「実用英語技能検定(英検)」を受検。学校での対策も半数以上が「英検」であることが明らかになった。

 2020年度の新大学入試から導入される「大学入学共通テスト」や「外部の英語資格・検定試験の採用」について、いまだ多くの大学が明確な意向を示しておらず、2020年度以降に受験を控える高1生と中学生にとっては不確実で不安を感じる状況が続いている。河合塾は、そのような状況に置かれている生徒たちがどこまで英語資格・検定試験の対策を行えているのか、また情報を知っているのかといった実情を把握するべく、高校1年生を対象に2018年9月22日から10月16日にかけて紙ベースで調査を行い、2,026人の有効回答を得た。

 「これまでに、英語資格・検定試験を受検したことがあるか」との質問には、74.6%の生徒が「ある」と回答。高1生の時点ですでに多くの生徒が何らかの英語資格・検定試験を受検していることが明らかになった。「ある」と回答した生徒に受検した試験を複数回答で聞いたところ、もっとも多かったのは「英検」80.4%。ついで「GTEC」36.2%、「ケンブリッジ英語検定」11.8%と続き、「TOEIC」「TOEFL」などは5%以下だった。

 「通っている学校で英語資格・検定試験についての受検対策指導は行われているか」との問いでは、「行われている」が32.8%と半数を下回った。具体的に指導されている資格・検定試験は、「英検」58.7%、「GTEC」29.3%の2つが以下に大きく差をつける結果に。実際に入試で利用したいと考える資格・検定試験については、「英検」が56.7%と半数以上の支持を集め、ついで「ケンブリッジ英語検定」24.2%、「GTEC」17.4%となった。現時点では、学校も生徒も「英検」「GTEC」が対策の中心となっているようだ。

 一方、「教えてほしいことや知りたいこと」について自由回答で聞いたところ、「どのような資格・検定試験を受ければ良いのか知りたい」という内容の回答が多く寄せられた。「それぞれの検定の違いを知りたい」「どの検定を受けるのが大学受験に有利なのか」といった回答も多く見受けられ、現在の状況に対して大きな危機感を持っている生徒が多いことがわかった。

 河合塾では、今回の調査を受け、高1・2生のうちは「資格・検定試験のために学ぶ」よりも「資格・検定試験を活用して学ぶ」というスタンスで自らの英語力を定期的に測りながら力を伸ばしていくと良いとコメント。高3になれば、ほかの教科の成績や学習の進捗状況を考慮しながら、高3の6月頃までに1回目、10月から12月に2回目を受けるというスケジュールで受検することが目安になるのでは、と指針を示している。河合塾のWebサイト内「変わる大学入試!新入試Navi」では、英語4技能の勉強法&資格・検定試験対策について特集を組んで紹介している。
《畑山望》

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