高校生のキャッシュレス併用4割超…銀行口座所持率は61.7%

 高校生の現金とキャッシュレスの利用比率は、現金のみ47.3%、キャッシュレスのみ12.0%、併用利用は40.6%であることが、MMD研究所が2022年8月24日に公表した調査結果から明らかとなった。自分名義の銀行口座所有率は61.7%と半数以上が所有していた。

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高等学校の金融教育必修化に関する意識調査(高校生と親のお金に対する意識)
  • 高等学校の金融教育必修化に関する意識調査(高校生と親のお金に対する意識)
  • 直近1年間における現金とキャッシュレスの利用比率
  • 高校生の自分名義の銀行口座所有率
  • 直近1年間で利用している支払方法
  • 高校生が自身で行うお金の管理方法
  • 高校生がお金の管理で意識していること
  • 国際ブランドのデビットカードを15歳もしくは16歳以上から利用することができることの認知率
  • 国際ブランドのデビットカードの利用意向

 高校生の現金とキャッシュレスの利用比率は、現金のみ47.3%、キャッシュレスのみ12.0%、併用利用は40.6%であることが、MMD研究所が2022年8月24日に公表した調査結果から明らかとなった。自分名義の銀行口座所有率は61.7%と半数以上が所有していた。

 MMD研究所はビザ・ワールドワイド・ジャパンと共同で2022年6月24日~28日の期間、第1弾として「高等学校の金融教育必修化に関する意識調査(高校生と親のお金に対する意識)」を実施。予備調査として15歳~69歳の全国の男女5万人、本調査として高校生481人、高校生の親1,000人の計1,481人を対象に、ウエイトバック集計を行った。

 直近1年間で利用している支払方法を尋ねたところ、高校生は「現金」が88.0%ともっとも多く、ついで「QRコード(バーコード)決済」が31.9%、「カード型の電子マネー」が23.0%となった。高校生の親も「現金」が78.8%ともっとも多く、ついで「クレジットカード」が73.1%、「QRコード(バーコード)決済」が53.0%だった。

 現金とキャッシュレスの利用比率は、高校生は「現金のみ利用」が47.3%、「現金とキャッシュレスの併用利用」が40.6%、「キャッシュレスのみ利用」が12.0%。一方、高校生の親は「現金のみ利用」が10.0%、「現金とキャッシュレスの併用利用」が68.8%、「キャッシュレスのみ利用」が21.2%と、高校生よりもキャッシュレス化が進んでいることがわかった。

 高校生に自分名義の銀行口座を所有しているかを尋ねたところ、61.7%が「所有している」との回答が得られた。自分でお金を管理している高校生は約半数で、そのうち29.3%は「財布の中身のみで残高を確認している」と答えている。この他、「銀行口座の残高をアプリで確認して管理している」(21.7%)、「紙媒体(家計簿・お小遣い帳など)で管理している」(20.2%)との回答もみられた。

 お金の管理で意識していることは、「お金を貯めるために節約を意識している」が23.1%ともっとも多く、ついで「お金を使う時は計画的に使うようにしている」が22.9%、「将来必要となるお金について、考えるようにしている」が20.2%と続いた。

 続いて、国際ブランド(Visa・JCB・Mastercard等)がついているデビットカードが15歳または16歳以上から利用できることを知っているかを尋ねたところ、高校生は20.0%、高校生の親は16.9%といずれも認知率が低かった。さらもデビットカードを未利用の高校生と高校生の親に利用意向を尋ねたところ、「利用したい」「やや利用したい」の合算割合は、高校生が32.8%、高校生の親が15.6%だった。

 2022年4月から高校で金融教育が始まったことや、成年年齢引下げにともない、18歳からさまざまな契約を行えるようになったことで、金融教育の重要性はますます高まっている。MMD研究所の調査第2弾では高校生とその親、高校教師に金融教育に関する現状と課題を聴取した「高等学校の金融教育必修化に関する意識調査(高校生と親と教師の意識)」の発表を予定している。


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《川端珠紀》

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