高校生の不読率7.6pt改善…過去31年で2番目の低さに

 高校生のうち1か月に1冊も本を読まない不読者の割合が43.5%と、前年度より7.6ポイント減少したことが「第68回学校読書調査」の結果より明らかになった。小学生、中学生、高校生と、学校段階が進むほど平均読書冊数は減る傾向にあるが、2023年調査では中高生の不読率の改善がみられた。

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過去31年分の5月1か月間の平均読書冊数の推移
  • 過去31年分の5月1か月間の平均読書冊数の推移
  • 過去31年分の不読者(0冊回答者)の推移
  • 全国学校図書館協議会

 高校生のうち1か月に1冊も本を読まない不読者の割合が43.5%と、前年度より7.6ポイント減少したことが「第68回学校読書調査」の結果より明らかになった。小学生、中学生、高校生と、学校段階が進むほど平均読書冊数は減る傾向にあるが、2023年調査では中高生の不読率の改善がみられた。

 学校読書調査は、全国の小・中・高校の児童生徒の読書状況を把握するべく、全国学校図書館協議会(全国SLA)が毎年実施している調査。第66回調査までは毎日新聞社との共催で調査を行っていたが、第67回調査以降は全国SLAが主体となって実施している。

 第68回調査は2023年6月第1・2週に、全国の小学生(4~6年生)3,447人、中学生(1~3年生)3,317人、高校生(1~3年生)4,048人を抽出して実施。2023年5月の読書状況などについて7つの設問をもとに調査を行った。

 5月1か月間の平均読書冊数は、小学生12.6冊(前年比0.6冊減)、中学生5.5冊(同0.8冊増)、高校生1.9冊(同0.3冊増)。中学生は、多少増減しながらも増加傾向が続いており、1993年からの過去31年間で最多の平均読書冊数となった。高校生は微増したもののほぼ例年並み。小学生は前年より減少したものの過去の平均冊数と比べると高い水準にある。

 5月1か月間に読んだ本が0冊という「不読者」の児童・生徒の割合は、小学生7.0%(前年比0.6ポイント増)、中学生13.1%(同5.5ポイント減)、高校生43.5%(同7.6ポイント減)。中高生で大きく不読率が改善しており、高校生では半数を下回り過去31年で2番目に不読者が少ない結果となった。

 第68回学校読書調査の結果概要は、全国SLAのWebサイトで公表。全項目の結果と分析は、機関誌「学校図書館」2023年11月号(第877号)に掲載されており、学校図書館に対するイメージや、電子書籍の読書経験、紙の本と電子書籍の比較、今の学年になってから読んだ本についてなど、詳しい調査結果を見ることができる。

《畑山望》

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