「偏差値」は合格の可能性を把握するための指標であるが、「ランキング」は入学後の満足度を測るための指標の1つである。英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」が、ベネッセグループの協力のもと発表した「THE 日本大学ランキング2025」。教育成果では、京都大学が1位を獲得。2位に九州大学、3位に北海道大学がランクインしている。
大学受験の合格発表を受け、複数の大学から1つの進学先を選ぶ時期を迎えている。受験生は、何を基準に決めるべきか迷うこともあるだろう。知名度や偏差値も1つの目安だが、入学後の満足度や学びの質などに注目することで、より自分にあった環境を見極めることができるのではないだろうか。
今回は、英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」がベネッセグループの協力のもと作成した「THE 日本大学ランキング2025」(2025年4月3日発表)をもとに、後悔しない大学選びをするためのヒントをみていきたい。
THEが2017年から発表している日本大学ランキングは、単なる知名度や入試難易度ではなく、「研究力」「教育力」「社会貢献力」という3つの視点から大学を順位付けたもの。「教育リソース」「教育充実度」「教育成果」「国際性」の4分野16項目を指標として、ランキングを作成している。
指標の1つ、卒業生の活躍がどれだけ期待できるかを示す「教育成果」は、企業の人事と研究者からの評判調査をもとに、大学の教育力を総合的に表している。企業人事の評判調査では、日経HRによる「企業の人事担当者から見た大学のイメージ調査」から、卒業生の活躍を多面的に評価。研究者の評判調査は、THE 世界大学ランキングの高等教育機関研究者を対象に教育力の高い大学を調査した。
上位の大学を見ていくと、1位京都大学、2位九州大学、3位北海道大学、4位東北大学、5位名古屋大学、6位大阪大学、7位東京工業大学(現:東京科学大学)、8位慶應義塾大学と東京大学、10位早稲田大学がランクイン。10校中8校が地方を含む旧帝大を中心とした国立大学であり、そこに私立のトップ校が入り込む形だ。
つづいて、11位筑波大学、12位神戸大学、13位広島大学、14位一橋大学、15位千葉大学、16位横浜国立大学、17位東京理科大学、18位大阪公立大学、19位国際教養大学、20位熊本大学がランクイン。11位から20位のうち、私立大学は東京理科大学の1校のみであり、残りの9校は国立または公立大学だ。トップ10と同様に、「教育成果」の指標では、国公立大学が優勢であるようすがわかる。
さらに21位立命館大学、22位金沢大学、23位国際基督教大学、24位岡山大学、25位長岡技術科学大学、26位名古屋市立大学、27位山形大学、28位名古屋工業大学と東京海洋大学、30位東京農工大学とつづく。21位~30位では、長岡技術科学大学、名古屋工業大学、東京海洋大学、東京農工大学など、工学、海洋、農学といった専門分野に強い国立大学が多くランクインしている。
THE 日本大学ランキングでは、ほかに「教育リソース」「教育充実度」「国際性」の分野別ランキングも紹介している。複数の気になる大学がある場合、こうした多角的なデータに基づき、客観的な視点で各大学の姿を捉えることも重要だろう。
「THE 日本大学ランキング 2025」の「教育成果」の順位は以下のとおり。なお、THE 日本大学ランキングの発表は今回で最後となることが発表されている。
◆THE 日本大学ランキング 2025年「教育成果」
1位 京都大学(京都府)
2位 九州大学(福岡県)
3位 北海道大学(北海道)
4位 東北大学(宮城県)
5位 名古屋大学(愛知県)
6位 大阪大学(大阪府)
7位 東京工業大学(現:東京科学大学)(東京都)
8位 慶應義塾大学(東京都)
8位 東京大学(東京都)
10位 早稲田大学(東京都)
11位 筑波大学(茨城県)
12位 神戸大学(兵庫県)
13位 広島大学(広島県)
14位 一橋大学(東京都)
15位 千葉大学(千葉県)
16位 横浜国立大学(神奈川県)
17位 東京理科大学(東京都)
18位 大阪公立大学(大阪府)
19位 国際教養大学(秋田県)
20位 熊本大学(熊本県)
21位 立命館大学(京都府)
22位 金沢大学(石川県)
23位 国際基督教大学(東京都)
24位 岡山大学(岡山県)
25位 長岡技術科学大学(新潟県)
26位 名古屋市立大学(愛知県)
27位 山形大学(山形県)
28位 名古屋工業大学(愛知県)
28位 東京海洋大学(東京都)
30位 東京農工大学(東京都)

