自治体で大差、マイクロソフト「教育ICTリサーチ2016」公表

教育ICT その他

コンピューター端末の配備状況
  • コンピューター端末の配備状況
  • 都道府県別ステージ状況(PC教室ステージの現状調査)
  • 1人1台端末の配備状況(私立との比較)
  • 可搬型端末の割合
  • コンピューター端末とWi-Fiの整備状況
  • 都道府県別ステージ状況(PC教室ステージの目標調査)
  • 都道府県別ステージ状況(共有端末80台以上~1人1台端末の目標調査)
  • 整備の進捗状況のステージ・区分
 日本マイクロソフトは、「教育ICTリサーチ2016~学校におけるICT環境の現状と目標~」を公開した。ICT整備の進捗状況がもっとも進んでいる「1人1台端末ステージ」と分類された自治体は、わずか1%。公立学校のICT環境整備の現状は、都道府県によって差が大きかった。

 2020年度に向けた文部科学省の「教育の情報化ビジョン」では、すべての学校で1人1台の情報端末を活用した学習の推進を求めている。しかし、ICT環境の整備は、地域や学校によるバラつきが多く、ICT整備状況が教育格差につながりかねないという懸念もある。

 そのため、日本マイクロソフトは、各地域や学校における環境整備の取組み状況と今後の目標を明らかにしようと、全国の教育委員会を対象にヒアリング調査を実施し、1,093件の有効回答を得た。私立学校を対象に参考調査も行った。

 調査では、端末の導入台数をもとに整備の進捗状況を「PC教室」「共有端末」「1人1台端末」という3つのステージに分類。「共有端末ステージ」については、導入台数によってさらに「可搬型共有端末(80台未満)」「グループ用端末(80台以上)」「3.6人/台以上(大型導入)」の3つに分けている。

 調査の結果、現在の状況(2016年1~4月)は、「PC教室ステージ」43%、「共有端末ステージ」56%、「1人1台端末ステージ」は1%わずか8自治体であった。「PC教室ステージ」にいる自治体の大部分が、「共有端末」への移行を検討しており、目標調査では「共有端末ステージ」が82%を占めた。「1人1台端末ステージ」を目標としたのは4%だった。

 一方、私立の現状は、「PC教室ステージ」39%、「共有端末ステージ」58%、「1人1台端末ステージ」3%。目標を「1人1台端末ステージ」とした学校も9%あり、現状・目標ともに公立校を先行した。

 このほか、「共有端末ステージ」と「1人1台端末ステージ」では、現状・目標ともに100%が「可搬型端末」を採用。キーボードとペンが付いた「2 in 1 タブレットパソコン」が65%を占め、可搬型端末が児童生徒用端末のスタンダードになっているという。「可搬型端末」を導入する自治体の数も、現状の621から、目標の931に大きく増える見込みだ。

 一方、Wi-Fi整備については、現状調査で35%が「可搬型端末のみ」と回答。可搬型端末を教室内外で使用するには、無線LAN環境が欠かせないにもかかわらず、Wi-F整備をまったく検討していない自治体が多い実態が浮き彫りとなった。目標調査でも「可搬型端末のみ」と回答した自治体は30%にのぼった。

 都道府県別では、徳島県、山梨県、群馬県など16都府県において、現状調査で「PC教室ステージ」が50%以上残され、環境整備の遅れがうかがえた。一方、全国でもっともICTが進んでいる佐賀県では、「共有端末ステージ」への移行がほぼ完了。都道府県によって、進捗状況に大きな差が表れる結果となった。
《奥山直美》

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