総務省消防庁が発表した速報値によると、2018年4月30日から8月5日までに熱中症で救急搬送された人は、全国で7万1,266人。このうち、初診時に死亡が確認された人は138人(0.2%)、重症は1,651人(2.3%)、中等症は2万2,888人(32.1%)、軽症は4万5,929人(64.4%)だった。
年齢区分別では、「高齢者(65歳以上)」が48.2%と半数を占めているが、「少年(7歳以上18歳未満)」1万231人(14.4%)、「乳幼児(生後28日以上7歳未満)」739人(1.0%)など、子どもの救急搬送も少なくなかった。
都道府県別では、「東京都」5,994人が最多、ついで「大阪府」5,272人、「愛知県」5,195人、「埼玉県」4,683人、「兵庫県」3,610人、「神奈川県」3,436人、「千葉県」3,114人など。死亡者数では、「埼玉県」の13人がもっとも多く、ついで「愛知県」12人、「大阪府」10人だった。
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都道府県別熱中症による救急搬送状況(2018年4月30日~8月5日速報値、発生場所ごとの項目)
2018年の救急搬送者数は、7月16日~22日の2万2,647人が突出しているほか、7月23日~29日に1万3,721人、7月30日~8月5日に1万3,575人、7月9日~15日に9,956人と、7月中旬ごろから多い状況が続いている。
総務省消防庁が集計を開始した2008年からのデータによると、救急搬送者数7万1,266人は過去最多。例年、熱中症による救急搬送は9月まで発生しており、2018年は今後も増えることが予想される。死亡者数は、2010年の167人に迫る勢いで、2015年の105人以来、3年ぶりに100人を超えた。