大学発ベンチャー、過去最高477社増の3,782社…東大が最多

 大学発ベンチャー数が、年間過去最多477社増の3,782社(2022年10月時点)にのぼることが2023年5月16日、経済産業省が公表した2022年度大学発ベンチャー実態等調査の結果から明らかになった。最多は東京大学の371社、増加数トップは慶應義塾大学だった。

教育・受験 大学生
大学発ベンチャー数の推移
  • 大学発ベンチャー数の推移
  • 大学別大学発ベンチャー数
  • CEOの最終経歴
  • 定義別 博士号取得者の在籍割合

 大学発ベンチャー数が、年間過去最多477社増の3,782社(2022年10月時点)にのぼることが2023年5月16日、経済産業省が公表した2022年度大学発ベンチャー実態等調査の結果から明らかになった。最多は東京大学の371社、増加数トップは慶應義塾大学だった。

 大学等における革新的な研究成果をもとに、経済社会にイノベーションをもたらす担い手として期待が寄せられる「大学発ベンチャー」。経済産業省では毎年、大学発ベンチャー実態等調査を実施し、設立状況の定点観測と事業環境やニーズ等を調査。成長に寄与する要因等を分析し、政策展開に活用している。

 2022年度の調査は、2022年10月末時点で設立されている大学発ベンチャーを対象に実施。2021年度比477社増の3,782社と、企業数・増加数共に過去最高を記録した。

 大学別では「東京大学」が前年度比42社増の371社で引き続き最多となった。2位は「京都大学」前年度比25社増の267社、3位は「慶應義塾大学」前年度比61社増の236社、4位は「筑波大学」前年度比39社増の217社、5位は「大阪大学」前年度比11社増の191社。6位以降は「東北大学」「東京理科大学」「名古屋大学」「早稲田大学」「東京工業大学」の順で続いた。このうち、慶應義塾大学は前年度5位から3位へ躍進、増加数がもっとも多かった。

 経営人材(CEO)の最終経歴は、「大学・公的研究機関の教職員・研究者」が突出して多く、ついで「博士生」「大学の学部生・高等専門学校の学生」「修士生」と続いた。

 従業員総数に占める博士号取得者の在籍割合は、大学発ベンチャー全体の20%にあたる5,131人で、一般企業研究職に比べて博士号取得者の積極的な活用が多いことがわかった。定義別に見ると、「研究成果ベンチャー」27%(2,423人)、「共同研究ベンチャー」19%(1,324人)において割合が高かった。

 今後、経済産業省のWebサイトでは、2023年5月下旬をめどに同調査の詳細な報告書を公開予定。

《川端珠紀》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top