外遊びの機会減少、乳幼児のおもな遊び相手は母親

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自宅以外で、子どもと日常的に遊べる場所はどのくらいあるか
  • 自宅以外で、子どもと日常的に遊べる場所はどのくらいあるか
  • 子どもの成長にとって、屋外で遊ぶことは重要だと思うか
  • 子どもといつもどこで遊んでいるか/そこで遊ぶ時間が1日に占める時間はどのくらいか
  • 屋外で子どもが遊ぶ際、どんな遊びをすることが多いか
  • 現在、子どもが屋外で遊ぶ機会について、自身が今の子どもと同じくらいの歳だった時期と比べて増減があるか
  • 子どもが屋外で遊ぶ機会について、自身が今の子どもと同じくらいの年齢だったとき、「自分の方が多い」「どちらかというと自分の方が多い」と感じた理由で、考えられるもの
  • 子どもは、いつも誰と遊んでいるか(平日/休日)
  • 子どもが生まれる前に、「子どもの遊び」についての情報を得る機会は十分だったか
 ほぼ100%の母親が子どもの「外遊びは重要」だと考えている一方で、子どもが屋外で遊ぶ機会について、母親が同じ年齢だった時期と比べると「自分の方が多い」と感じている母親が半数以上にのぼることが、ボーネルンドの調査より明らかになった。

 ボーネルンドは、5月5日の「こどもの日」を子どもの健全な成長について大人全員が考える日にし、社会全体が子どもの遊びの大切さや子育て環境を見直すきっかけにするよう提案している。2016年4月中旬に行われた「子どもの遊びに関する意識調査」は、全国の0歳(生後6か月以上)~4歳の子どもを長子に持つ20代から40代の母親を対象にインターネット調査を実施。1,030人から回答を得た。

 子どもの成長にとって、屋外で遊ぶことが重要だと思うかを聞いたところ、「とても重要だと思う」「まあまあ重要だと思う」と回答した人は98.5%と、ほとんどの母親が「外遊びは重要」だと認識していた。また、自宅以外で子どもと日常的に遊べる場所がどのくらいあるかを聞いた質問では、「2か所」「3か所」と回答した人が54%、「1か所」「ない」と回答した人は21%だった。一方で、「5か所以上」という回答も16%あり、子どもの日常的な遊び場所の数には格差があることがわかった。

 子どもの遊び場所を尋ねると、「近くの公園」や「自宅/室内」がそれぞれ全体の7割以上と多く、そこで遊ぶ時間は「近くの公園」で、「30分未満」「30分~1時間未満」が63.3%。「自宅/室内」では、「2時間~2時間半未満」「2時間半~3時間未満」「3時間以上」が合わせて56.6%にのぼり、多くの子どもが日常的に長時間、自宅の室内で遊んでいる状況が明らかになった。屋外での遊びの内容でもっとも多かったのは、「ブランコやすべり台など設置された遊具を使った遊び」で71.8%。ついで、「どろんこ遊びや砂遊び」46.3%、「ボールなど遊び道具を使った遊び」44.2%だった。

 現在、子どもが屋外で遊ぶ機会について、自身が子どもと同じくらいの年齢だった時期と比べて増減があるかを聞いたところ、52.6%が「自分の方が多い」「どちらかというと自分の方が多い」と回答した。その理由として、「屋外の治安や安全面に不安がなかった」64.9%、「近所に屋外で一緒に遊ぶ仲間がいた」61.3%、「近所に遊べる公園や場所があった」54.4%が全体的に多くあげられた。母親の年代別に見ると、20代は「近所に遊べる公園や場所があった」が6割以上、30代後半では「屋外の治安や安全面に不安がなかった」が7割以上と、ほかの年代に比べて高い割合だった。

 子どもの遊び相手を聞くと、平日・休日(父親の休みの日)ともに「母親」がおよそ9割。平日は2割程度の「父親」は、休日では9割に近かった。一方、平日の遊び相手に「同年齢の子ども」が32.4%、「異年齢の子ども」が15.7%と少なく、「1人で遊ぶ」という回答も平日で29.1%、休日で22.8%と、子ども同士で遊ぶ機会が少ない現状が明らかになった。

 子どもが生まれる前に「子どもの遊び」についての情報を得る機会について、「とても十分だった」「まあまあ十分だった」と回答した人は15.6%と非常に少なく、「あまり十分でなかった」「まったく十分でなかった」と回答した人は55.3%と半数以上にのぼった。

 また、子どもを遊ばせる際に困っていることを聞くと、「同年齢/異年齢と遊ばせる機会がない」が26.4%ともっとも多く、ついで「どんな遊びをさせてあげればいいかわからない」20.0%となった。子どもの年齢別では、子どもの行動範囲が広がる4歳児の母親は「安心して遊ばせる場所がない」が23.3%、他者との接点も増えてくる2歳児では「同年齢/異年齢と遊ばせる機会がない」が36.4%、子どもと接する経験が浅い0歳児の母親は「どんな遊びをさせてあげればいいかわからない」が31.3%とそれぞれ最多となり、子どもの年齢や発達段階によって、遊びに関する悩みが異なっていた。

 子育てが充実していると感じたり、喜びを感じたりする場面について尋ねると、「子どもの成長を感じたとき」や「子どもの笑顔や楽しそうにしているとき」が全体的に多かった。また、0歳児の母親は、初めての子育ての中で身近な家族や友人と子どもや子育てに関して共感できたときに喜びを感じ、子育てを数年経験した4歳児の母親は、子育てを通して人間関係が広がったときや自身の成長を実感したときに満足感を感じていることもわかった。

 子育てがしやすい環境が整うために必要なことを尋ねると、「家族のサポート」78.5%、「地域や自治体のサポート」63.9%、「親子が安心して集える場所(親子で一息つける空間や遊べる場所など)」58.7がどの年齢でも高かった。年齢別では、0歳児の母親で「地域や自治体のサポート」「勤め先の職場環境改善や子育てに関する理解」「子育てでの相談や情報は得られる場所」「幼稚園/保育園の増設」が、4歳児の母親では「防犯対策など安全・安心なまちづくり」がほかの年齢に比べて高かった。

 ボーネルンドでは「三間(時間・空間・仲間)」を保障することが、遊びを通した自己表現の達成や他者への配慮といった経験を生み出し、子どもたちの健やかな成長につながると考えているという。今後も、遊びが生活の中でさらに身近な存在となり、社会のインフラの1つになるよう、遊び環境づくりに取り組んでいきたいとしている。
《外岡紘代》

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