若者は結婚を機に親世帯との同居や近居を開始…UR調査

 親世帯との同居や近居を始めるきっかけは「結婚」や「住宅購入」「出産」などさまざまだが、年齢が若い世代ほど「結婚」を機に同居や近居を始めていることが、UR都市機構の調査より明らかになった。

生活・健康 保護者
両親との同居・近居を始めた理由(あてはまるものすべて)
  • 両親との同居・近居を始めた理由(あてはまるものすべて)
  • 両親との同居・近居にどのようなメリットを感じているか
  • 住まいの形を見直す際に、子ども世帯が親世帯に期待すること
  • UR都市機構
 親世帯との同居や近居を始めるきっかけは「結婚」や「住宅購入」「出産」などさまざまだが、年齢が若い世代ほど「結婚」を機に同居や近居を始めていることが、UR都市機構の調査より明らかになった。

 UR都市機構(都市再生機構)は、11月15日の「家族の日」に合わせて「子育て世代に聞く 親世帯との同居・近居に関する調査」の結果を発表した。「近居」とは、親世帯と子世帯が車や電車で1時間以内の距離に居住することで、核家族同士をゆるやかに結び付け、子育てや高齢者の諸問題を解決し得る新しい家族の形として注目されている。

 調査は、15歳以下の子を持つ五大都市圏の20歳から49歳の男女を対象に、親世帯と同居している412名、親世帯と近居している412名から回答を得た。調査期間は8月12日から13日。

 親世帯との同居もしくは近居を始めた理由でもっとも多かったのは「結婚」、ついで「住宅購入」「特に理由はない/覚えていない」「出産」だった。同居や近居を始めた理由が「結婚」だった人を年代別にみると、20代で「結婚」を機に同居を始めた人が38.3%、近居を始めた人は72.7%と30代・40代よりも多く、年齢が若い世代ほど「結婚」を機に同居や近居を始めていることが明らかになった。

 同居者・近居者それぞれのメリットを聞いた質問では、近居者の1位は「親に孫の成長を見せられる」、同居者の1位は「子どもの緊急時に対応してもらえる(急な発熱による保育園のお迎えなど)」だった。ほかに、「ご両親の緊急時にすぐかけつけられる」「孫の成長を見せられる」と回答した人も同居者・近居者ともに多く、親世帯による子育ての支援に助かっているだけではなく、何か起きた時にはすぐにかけつけられる安心感や、家族の絆の大切さを実感していることがうかがえた。

 結婚や住宅購入のタイミングで住まいの形を見直す際に、子ども世帯が親世帯に期待することは、同居者・近居者ともに「子どもの緊急時に対応してもらえる」がもっとも多く、ついで「不在時のサポート」だった。

 また、近居者の4人に1人が「世代間の交流ができる(子どもにとって親以外の大人との接点が増える)」と回答しており、親世帯が近居していることが子どもにとっても良いことだと感じているようだ。孫と祖父母のコミュニケーションが頻繁にできることも同居や近居の良さだという。

 2015年の「家族の日」は11月15日。子どもを家族が育み、家族を地域社会が支えることの大切さについて理解を深めてもらうために、内閣府は平成19年度から毎年11月第3日曜日を「家族の日」と定め、その前後1週間を「家族の週間」と定めている。
《外岡紘代》

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